① 「躾(しつけ)」から「自律(フィロソフィー)」への転換 従来の5Sでは、最後に「躾(Shitsuke)」が置かれ、「決められたことを守らせる」という上からの強制的なニュアンスが強くなりがちでした。専門職である医療従事者にとって、一方的な「躾」は「子供扱いされている」あるいは「やらされ仕事」という反発(心理的抵抗)を招く原因となっていました。 P4Sでは「躾」を廃止し、「フィロソフィー(P)」に置き換えます。これは、「上司に言われたからやる」のではなく、「自分たちの職業的使命(患者さんのため、安全のため)だからやる」という自律的な動機に基づいて行動するためです。
② 組織の目的と個人の目的の「一致(Win-Win)」 病院の目的(よい医療、安全な医療、よいサービス)と、私たち職員が医療職を選んだ動機(職業目的)は、本来同じはずです。 フィロソフィーを共有することで、この活動を「病院の利益のためのコストダウン」というネガティブなものではなく、「自分たちの理想の医療を実現し、自分たちの身を守るための環境づくり」であると再定義します。これにより、組織と個人がWin-Winの関係で活動できるようになります。
③ 判断の「よりどころ」となる 科学的P4Sでは、現場が自ら考えて行動することが求められます。その際、「面倒だから」や「昔からこうだから」ではなく、「それは患者さんの安全につながるか?」「私たちのミッションに合致するか?」というフィロソフィーを判断基準(ものさし)にすることで、迷いなく正しい改善ができるようになります。