Dec 23 / KAWANO Ryutaro

佐久総合病院 第19回医療事故防止のためのワークショップ

佐久医療センター院長 宮田佳典先生もグループワークに参加。発表者になりました。
2023年12月23日土曜日、佐久総合病院で「第19回医療事故防止のためのワークショップ」が開催されました。昨年はコロナ対応のために、遠隔の講義だけでしたが、今年はこれまでのように集合研修として行われました。
この病院の特徴は、2年目の研修医が参加することになっていることです。いろいろな病院で分析実習が行われていますが、一般的に医師の参加は少ない、という現状があります。しかし、佐久総合病院では研修医の研修プログラムに組み込まれています。病院のいろいろな職種がグループワークを通じて、事故の構造や原因、対策立案の方法を学ぶことは、今後のキャリアにとってもとても重要だと確信しています。
第19回ワークショップ

第1回医療事故防止のためのワークショップは、2004年に開催

佐久総合病院「第1回医療事故防止のためのワークショップ」は、2004年6月26日土曜日の午後から、翌27日日曜日午前中にかけて実施されました。
第1回のワークショップは、農村保健研修センターで行われました。(19年前の私は若かった(笑))
第1回ワークショップ:まず、座学でエラーメカニズムや事故の構造をりかいしてもらいました。
第1回ワークショップ:自病院の事例をみんなで解析。床いっぱいに時系列事象関連図を広げて作成しました。
第1回ワークショップ:分析結果を翌日、発表してもらい、みんなで議論しました。
第1回ワークショップ:みんなでディスカッションしました。
第1回ワークショップの様子
第1回ワークショップ:背後要因の推定の発表

第19回ワークショップ

ImSAFER分析手法には毎年改良を加えています。基本的な考えは変わっていませんが、一番変わったところは、人間の行動モデルを取り入れたことです。この行動モデルを取り入れたために分かりやすくなったと同時に、適用範囲が広くなったと考えています。
第19回ワークショップ:時系列事象関連図のカードに問題点「×」を付けているところ。みんなで議論しています。
第19回ワークショップ:背後要因関連図の発表
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第19回ワークショップ:対策案の発表

全員参加の医療安全

医療はチームでなければできないという構造になっています。また、それぞれの専門が集まってよい医療が提供される仕組みになっています。そのためには、病院の理念や組織目的を職員全員が理解し、それぞれの専門性を互いにリスペストして判断し、行動しなければなりません。

このようなワークショップはそれを実現する非常にいい方法だと確信しています。
19年間、ぶれることなく続けてきた佐久総合病院の取り組みはその背後にしっかりとした理念があるからだと、私は考えています。
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