Feb 20 / KAWANO Ryutaro

航空自衛隊 令和5年度飛行安全幹部課程

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2024年1月から約2ヵ月月間、航空自衛隊主催の飛行安全幹部養成研修が開催されました。
航空自衛隊では部隊の飛行安全のために、ヒューマンファクターや事故調査などの安全に関する研修を行っています。中でも、今回の飛行安全幹部養成研修は約2ヵ月にわたり、飛行安全の基礎的知識、飛行安全に関する日常管理、また、飛行機事故が発生したときにどのように対応するのか、などについて現場の第一線の隊員(主にパイロット)が受講するというコースです。この研修は研修期間の長さや法律やヒューマンファクター、その他事故調査などの多岐に渡った内容など、日本で最も充実した研修になっていると考えられます。
私は2月19日と20日の二日間、ヒューマンファクター工学の講義とImSAFER分析手法の実習を担当しました。
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1日目は主にヒューマンエラーや人間行動に関する講義

1日目は座学で、
1.はじめに:事故調査の心得
2.リスクマネジメント
3.ヒューマンエラーとは
4.行動モデル
5.人間の基本特性
6.環境要因
7.事故の構造
8.エラー対策の発想手順(GUIDE)
について話をしました。
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2日目はエラーの関係した事象の分析方法

2日は、ヒューマンエラーの関係した事象の分析について講義と実習を行いました。
分析に用いたImSAFER分析手法は、もともと医療におけるヒューマンエラー事象の分析手法として開発したものですが、今回は航空機事故(仮想事例)についてImSAFER分析手法を適用してみました。
結果的に予想以上の分析内容となったと思いました。私の予想ではImSAFER分析手法は人間の行動モデルをベースに開発された手法なので、おそらくうまくいくだろうと考えていましたが、まさに、その通りになりました。
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素晴らしいチームワーク

軍事システムはそれぞれの専門家が一つのチームとして機能するようになっていますが、今回の分析実習においても、1人のリーダーの下、各メンバー(職種は戦闘機、輸送機、ヘリコプター、航空管制、要撃管制、警備など)が積極的に参加している様子が観察されました。
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ImSAFER分析手法はヒューマンエラーの関係した航空機事故の分析にも適用できる

今年1月2日に、羽田空港で海上保安庁所属の飛行機と日本航空の旅客機が滑走路上で衝突するという事故が発生しました。
この事故について限られた情報を基に、ImSAFER分析手法を使って分析と解説を試みました。
(https://safetynet.spec-academy.com/blog/20240110imsafer)
この時、ImSAFER分析手法は航空機事故にも適用できると思いましたが、今回の事故事例(仮想)に適用してみて、同様に適用できると確信しました。
この分析手法は人間の行動モデルをベースにしている、というユニークな方法です。私の予想では、会社の不祥事にも適用できると考えています。今後、人間の関係したいろいろな事故や不祥事にも適用して、その有効性を検討してみようと考えています。
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楽しい研修

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もともと飛行機オタクの私としては、現場の飛行関係者から刺激を受けたので、自宅のパソコン用フライトシミュレータをアップグレードしようと思いました。
ソフトウェアは、X Plane 12とMicrosoftフライトシミュレータ2020です。
4K 40インチモニターを3台、VRを使っています。
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