2024年6月1日土曜日と8日土曜日、大阪公立大学看護学部看護学科看護学研究科で、人材管理論の講義(経営倫理)をしました。
ヒューマンファクター工学の観点からリーダーシップや組織文化について講義しました。
講義内容は以下の通りでした。
1.はじめに:企業不祥事
2.人間の行動モデル
3.人間の判断と行動に与える諸要因
4.企業理念の重要性
5.解説:J.Reasonの「安全文化の醸成」
6.解説:社会的共通資本と医療
7.参考資料:「品位教育」の提案
受講者が大学院の学生なので、彼らはこれからの日本の医療を引っ張って行く人たちになります。
講義内容は、医療の現場で働く人にとってはちょっと厳しかったかもしれません。しかし、現実の問題を直視し、それを科学的思考で解決してほしい、というのが私の願いです。
講義が終わってコメントを書いていただきました。このコメントの内容から、訴求したことが伝わったようだ、と安心しました。
現代社会にはたくさんの問題があります。
これらの問題のかなりの部分は市場原理主義がもたらしたものだと考えています。これが限界なのかも知れません。
これに対して、一つの解決策は「社会的共通資本」の考え方ではないでしょうか。
これには意識改革が必要です。この点、医療関係者はまじめな人が多く、また、利他的な考えを持った人が多いと思っています。したがって、この考え方を広げるには医療従者から、が最もよいのではないか、と考えています。
熱心に授業に耳を傾けていただきました。また質問もたくさんもらいました。そのため、講義する側も楽しく話をすることがで来ました。
これからもしっかり勉強していただきたいと思います。