Oct 6 / KAWANO Ryutaro

熊本県看護協会主催、令和6年度「医療安全 ImSAFER分析事例要因分析」研修

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2024年10月5日土曜日と翌6日日曜日にかけて、熊本県看護協会主催、平成6年度「医療安全 ImSAFER事例要因分析」研修が開催されました。
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医療安全管理者養成研修修了者対象

この研修は、「医療安全管理者養成研修修了者対象や施設で医療安全管理の任にあたる看護職及び医療従事者」を対象に企画され開催されました。
医療安全管理者養成研修は、いろいろな団体で開催されています。この養成研修は、平成19年(2007年)3月に「医療安全管理者の業務指針及び養成のための研修プログラム作成指針」が定められ、その指針に基づき研修内容が作成されてます。
ただし、その研修プログラムは学会や職能団体により、特徴があります。
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医療安全管理者として必要な知識、技術、態度

医療安全管理者の業務は5つあります。
1)安全管理体制の構築
2)医療安全に関する職員への教育・研修の実施
3)医療事故を防止するための情報収集、分析、対策立案、フィードバック、評価
4)医療事故への対応
5)安全文化の醸成
です。
この中でも特に重要なのが「医療事故への対応」です。

行動分析が必要

平成27年(2015年)10月1日から医療事故調査制度が施行されました。この制度の目的は、医療の安全を確保するために医療事故の再発防止を行うことであり、責任追及を目的としたものではありません。
再発防止のためには、なぜ事故が発生したのか、科学的因果関係を明らかにすることが重要です。
死亡事例ですから医師が医学的因果関係を解析するのは当然です。そして、薬剤の使い方や人間の生理学的医学的メカニズムと薬剤の関係の問題を明らかにしたり、手術や主義、治療方法などの改良点を見出し、次の事故を防止するための知見が得られることになります。
患者を間違ったために事故となった場合は、なぜ、当事者は患者を間違えたのか、を明らかにしなければなりません。これは医学的因果関係ではなく、心理学的、行動科学的な観点から因果関係を明らかにし、再発防止のための知見を得るようにしなければなりません。
また、事故の中には医療機器が破損したために患者に重大な影響を与えた場合もあります。この再発防止には、まず、物理学的、工学的な視点で分析しなければなりません。
なかでも、医療ではヒューマンエラーによる事故が非常に多く、心理学的な視点で分析しなければなりません。これは行動分析が必要なのです。
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人は知らないことはできない

当然ですが、人は知らないことはできません。医療事故を分析するためには知識が必要です。
医療安全管理者は、医療事故の対応をしなければなりませんから、分析の知識や技術が必要です。このための研修が今回のImSAFER分析手法研修です。
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私のこれまでの経験では、ヒューマンエラー事象手法の一つであるImSAFER分析手法を一度の実習で理解することは難しいと思います。同じ事例でもいいので、繰り返し研修を重ねることをお勧めします。
講義の中では、人間の行動を理解するには、行動モデルを使うことを説明しました。レヴィンの行動モデルB=f(P,E)から言えることは、同じ分析事例であっても、Pである人間側の能力が向上すれば見えるものが変わってくるのです。回を重ねるたびに、次第に見えるようになります。
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