Mar 12 / KAWANO Ryutaro

温かい心と冷静な思考が命を救う

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2025年2月20日、さいたま看護専門学校からの依頼で、卒業する看護学生のために医療安全についての講義をしました。
この内容を病院のGRMに話したら、これから病院で働く新人看護師向けにも役に立つのではないかとアドバイスを受けましたので、ImSAFER研究会の医療安全支援ZOOMミーティングの機会を利用して動画にしてみました。
講義の中では、「安全はない」と説明していますので、「受け入れることのできるくらい低いリスクレベルの医療」のために参考にしていただければ幸いです。
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要 約

看護は誇りを持てる素晴らしい仕事である。人の命を支え、回復を助け、苦しみを和らげる。その一つひとつの行為が、患者やそのご家族にとって、どれほど大きな意味を持つか、あなたはこれから実感することになる。
しかし、医療の現場は他の職場と比べてリスクが非常に高く、医療事故の発生も避けられない現実がある。そのため、現在、医療の安全性を高めるためのさまざまな取り組みが行われている。例えば、医療の質・安全学会や医療機能評価機構の活動、全国的な医療安全対策である医療安全全国共同行動、そして「同じ事故を繰り返さない」という目的で導入された医療事故調査制度などが挙げられる。これらの取り組みには、冷静な科学的思考が不可欠である。
一方で、医療現場をより安全にするには、医療従事者の「熱い想い」も必要である。「医療を安全なものにする!」という強い使命感と、冷静な科学的思考の両方が一体となったとき、患者の命を救う力が生まれる。
看護の仕事は決して楽なものではない。時には自分の力不足を痛感し、悩むこともあるだろう。しかし、あなたが患者に寄り添い、優しく声をかけるだけで、その人の心が安らぎ、感謝の涙を流すこともある。
医療は、医師だけで成り立つものではない。薬剤師、看護師、臨床検査技師、放射線技師、理学療法士など、多職種がそれぞれの専門性を活かしながら協力し合うことで、患者に最適な医療が提供される。そして、看護師は看護の専門家として、その中核を担う存在である。
あなたは、一生をかけるに値する素晴らしい職業を選んだ。どうか、誇りを持って、これからの道を歩んでもらいたい。

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