ヒューマンエラー発生メカニズムと感染のメカニズムは似ていませんか?
もちろん、起こった結果は全く違いますが、この二つを並べてみると、あれ?なんとなく似ていませんか?
上の表は、ヒューマンエラーと感染を比較したものです。
ヒューマンエラーは、まず、エラーを引き起こしやすい環境(エラー誘発環境)があり、そのような環境におかれてもエラーに引き込まれないような耐性力のある人間が、ある作業をして、エラー誘発力の方がエラー耐性力よりも強い場合(逆に言えば、エラー耐性力が弱い)場合に、引き起こされたものです。
一方、感染は、まず、感染を引き起こす環境(感染力のある環境)があり、そのような環境の中に置かれた人間の免疫力が負けたときに発生します。
この二つを並べたみたものがこの表です。
そっくりですね。
感染経路は、(1) 飛沫、(2) 濃厚接触、(3) エアゾル、などだそうです(感染専門医から聞きました)。
対策は、物理的に隔離することです。また、自分の免疫力を高めることです。
そして、感染力<免疫力 となるようにすることです。
この感染経路(transmission:伝染)を考えると、この対策を考えるのは、物理学者や工学者(どれくらい離れれば大丈夫か、単位体積あたりのウィルスの数を基準より低くするにはどれくらいの換気が必要か、など)です。さらに、経済学者たち(ロックダウンの経済活動に与える影響などを考慮した対策など)が、自分の専門分野から対策をアドバイスする必要があると考えられます。医学の専門家である医師が、すべての領域について答えようとするのには、無理があるのではないでしょうか?医師は、感染(infection:感染)についてだけの対策に答えればいいと考えます。