KAWANO Ryutaro

宮城県看護協会訪問看護総合センターで訪問看護研修

 2022年7月9日土曜日午後、宮城県看護協会訪問看護総合センターで、訪問看護師対象の訪問看護研修が行われました。
 講義テーマは「訪問看護における医療安全を考える ~基礎編~」でした。約30名の受講者に私の講義を熱心に聴いていただきました。
 今回のテーマは訪問看護の安全の問題でした。訪問看護は私とって初めての分野でした。講義のためにいろいろ調べてみましたが、訪問看護も病院と同じように沢山の問題のあることが分かりました。ただ、エラー対策は、病院よりも条件が悪く、難しいと思いました。
 医療者側への対策は起こさないようにするための方策がいろいろ考えられるのですが、訪問看護では患者側の要因が大きくなり、その対策は患者さんにも協力してもらわなければならないためにとても難しいのです。しかも、高齢者も多く、加齢に伴ういろいろな機能が低下し、「気を付けろ」という対策では限界があります。さらに、医療現場が患者の自宅ということで環境がバラバラ、それに加えて、患者の状態もいろいろで・・・、「対策は容易ではない」と思いました。しかし、リスクマネジメントの基本は「出来るところから取り掛かり、少しでもリスクを低減すること」が重要ですから、とりあえず、「環境の整理整頓」からとりかかることがいいのではないかと思いました。
 次回は、9月10日土曜日が予定されています。私自身が訪問看護の実態を十分理解していませんが、とりあえず、病院で取り入れられているエラー対策の具体的方法を紹介しようと考えています。

9月10日土曜日、実践編を行いました。その時の全体としての感想です。

  • ありがとうございました。
  • 訪問看護を意識して講義をしていただけた。
  • 長い講義でしたがあっという間でした。
  • 刺激になった。自分を振り返る機会になった。来て良かった。
  • 先生の熱い熱意が伝わりました。プロとしてきっちり仕事をします。
  • チームでプロとして働くこと、医療安全の意識を高めていくことの重要性を学んだ。ありがとうございました。
  • いろいろな目的によって分析手法の違い、利用者さん中心に危険予知することなど、とても理解できました。
  • 在宅でもヒューマンエラーが非常に起きやすいので、改めて確認や事前のチェックを行いたいと思った。
  • 訪看におけるKYTは利用者宅だけでなく、利用者ご自宅周辺、移動中(車や自転車)でも考えられると思っていました。指示受けなど口頭指示を受ける事も多いため、本日の学びを活かしていきます。
  • KYTの部分で、在宅看護の悩ましさを改めて感じた。歩行が困難な患者さんがトイレに行く状況→プライドは 保ちたい、トイレに行くことを援助したい。でも段差や手すり、障害物など、その家庭環境で改善することに 限界がある。どこに妥協点をおくか、妥協してよいのか、NSやFaが分かっていても改善できない部分に工夫や 考慮を常に考え提供していきたい。
  • 演習があると良かった。
  • 分析手法について、実際にできたら良かった。もう少し時間に余裕があれば良かった 。
  • 以前分析の演習があったので可能であれば今後行えたら再度理解も深めればと思います。すごく理解できま した。毎年行っていただけたらいいと思います。ありがとうございました。 前回より実践編の方が理解できた。(前半に基礎編の復習があったので)後半が早口なので、3段階に分けて 日程組んでほしい。(演習編など)
  • 基礎編に受講できていたので、より理解することができた。演習ができたら、なお良かったと思う。次年度に ぜひ演習ができる研修をお願いしたいです。
  • 基本を学べたので、次回は訪問看護を知る先生から、訪問看護ならではのエラー対策を聴いてみたいと思いました。
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