KAWANO Ryutaro

館林市邑楽郡医療安全地域連携協議会 2022活動報告と2023活動計画

写真:慶友整形外科病院理事長、病院長が参加
組織を活性化したり、組織を改善するには組織のトップが当事者意識をもって行動することが極めて重要です。組織を下から変えることは非常に難しく、「トップ自ら行動する」「行動で示す」というのが成功した組織の共通点だと私は考えています。
2023年6月13日火曜日、18時から慶友整形外科病院ハーモニーホールで、館林市邑楽郡医療安全地域連携協議会2023館邑メディカルセイフティ活動報告会が開催されました。
各医療機関の実際の取り組みや、2022年度の館邑メディカルセイフティの活動を通じての改善事項等の発表がありました。
近隣の他の医療機関の取り組みを知ることは地域連携にはとても重要であることを再認識しました。

「医療安全と作業効率を向上させる科学的P4S活動の勧め」の演題で講義

私は「医療安全と作業効率を向上させる科学的P4S活動の勧め」の演題で約30分間の講義をしました。講義の内容は、
1.なぜ、地域で医療安全に取り組むのか?
2.なぜ、5S活動ではなく、P4Sなのか?
について説明しました。

1.については、もともと医療は事故が起こりやすい構造(エラー誘発要因が多く、エラーをした時、それをとめるためのエラー防護壁が少ない)であること、そして、それを解決するにはリソース(人、物、資金)が十分にないため、各病院が同じことをバラバラでやるのではなく、共同して資料を作成したり、共有化することがコストダウンとなり、また作業効率がよい、ということを説明しました。

「躾(しつけ)」ではなく、企業理念、フィロソフィーが重要

2.については、5Sでは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」そして「躾(しつけ)」ですが、この躾は、これがうまく行かないと他の4Sがうまく行かないので極めて重要です。そのため、新5Sでは、この躾を一番前に持ってきて「躾、整理、整頓、清掃、清潔」が使われています。
しかし、この躾よりももっと重要なことは、病院の理念を各職員が理解し、それを日常業務の中で実践することなのです。
そこで、躾をフィロソフィーに置き換えてP4S活動とするのがよいと考えられます。
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